『ギルガメシュ叙事詩』の概要と個人的感想

読み物

『ギルガメシュ叙事詩』の概要

『ギルガメシュ叙事詩』は、世界最古の文学作品の一つであり、メソポタミアで生まれた物語です。ウルクの王 ギルガメシュ の冒険と成長を描いています。

1. ギルガメシュとエンキドゥの出会い

ウルクの王 ギルガメシュ は強大な力を持っていましたが、権力を独占し、横暴な統治をしていました。

そこで神々は、自然の力を持つ野生の男 エンキドゥ を創り、ギルガメシュの力を抑えるために送り込みます。

最初は敵対していた二人でしたが、戦いの末に親友となり、共に冒険に出ることになります。

2. フンババ討伐の冒険

ギルガメシュとエンキドゥは、神々が守る聖地「レバノン杉の森」へ向かい、そこに棲む怪物 フンババ を討ち取ります。

しかし、この行為が神々の怒りを買うことになります。

3. イシュタルの怒りとエンキドゥの死

美と愛の女神 イシュタル はギルガメシュに求婚しますが、彼はこれを拒否します。
怒ったイシュタルは「天の牛」を送り込みますが、ギルガメシュとエンキドゥによって退治されます。

しかし、この出来事を機に神々は罰を下し、 エンキドゥを死なせる ことを決めます。

親友の死に深く悲しんだギルガメシュは、死の運命から逃れる方法を求めて旅立ちます。

4. 永遠の命を求める旅

ギルガメシュは「大洪水」を生き延びた ウトナピシュティム に会い、不死の秘訣を教えてもらおうとします。

しかし、人間には不死は与えられないと知らされ、失望してウルクへ戻ります。

5. 旅の終わりと悟り

道中、ギルガメシュは若返りの草を見つけますが、帰路で に奪われてしまいます。

この経験を経て、ギルガメシュは 不死ではなく、自らの行いによって名を残すことが人間にとって最も大切である という悟りに至ります。


参考情報源

  1. Ancient History Encyclopedia(World History Encyclopedia)\
    https://www.worldhistory.org/Gilgamesh/\
    → 『ギルガメシュ叙事詩』の背景や詳細なあらすじが紹介されています。
  2. The Electronic Text Corpus of Sumerian Literature\
    http://etcsl.orinst.ox.ac.uk/\
    → オックスフォード大学のサイトで、シュメール語文学のテキストが閲覧できます。
  3. The University of Pennsylvania Museum – The Epic of Gilgamesh\
    https://www.penn.museum/sites/expedition/the-epic-of-gilgamesh/\
    → ギルガメシュ叙事詩に関する考古学的な研究が紹介されています。

『ギルガメシュ叙事詩』を読んだ個人的感想

短編小説の世界観の元ネタになっている「ギルガメシュ叙事詩」の概要をまとめました。詳しい内容は、Wikipediaや上記の情報源をご覧ください。

この物語は、一見すると英雄譚ですが、実際には主人公の成長と人生の意味を探求する物語だと感じました。

はじめの横暴さから、親友を得て。
その彼との別れがあり、不死を望むもうまくいかず。

地上というスケールでいうと「王」だけれど、神々の世界からしたら単なる人間の一人(厳密には1/3神)だった。

そして最後は、ヒトとしての矜持を悟ることとなる。

太古の昔から、権力を手にしたモノがのぞむのは、不死。
それが紀元前2,000年の頃からも続いていると思うと、なんだか感慨深いですね。

要約した文章、というのは物語の全体を分かりやすく明示できるメリットがあると同時に、盛大なネタバレをかますというデメリットも内包しています。

それでもなお、今回要約から見て欲しかった理由は、どうしても原典を読んで欲しいからです。
神話や古代の話し触れる素晴らしさは、ある程度読んでみないことには、実感としてはわからないと思います。

今回紹介したギルガメシュ叙事詩がしっくりこなくとも、ギリシア神話や創世記、古事記なんかで良き実感を触れる人もきっと居ると思うので、しつこくしつこく神話や古代の物語を推していきます。

一緒に神話や古代の物語の沼に浸りませんか?

タイトルとURLをコピーしました